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Festival d'Automne 2
フェスティバル・ドートンヌ関連の連続ブログを書こう書こう書こう、と意気込んでいたら旅の疲れから風邪をひき。寝込んでいるあいだに、熱にうなされるままに、私の好奇心の矢はあちらこちらに散らばりつづけ。気づけば、まったくドートンヌとは違うことについて書きたくなってしまった。ので、とりあえず今日は思考のお掃除ということで、ドートンヌ関連のことを備忘録程度に書きとどめておく。
それなりにきちんと観たものとしては、
(1)ポンピドゥーで上演されたRégine Chopinot の『Cornucopiae』
(2) La Ferme du Buissonで披露されたBruno Beltrão の『H3』
(1)ショピノはゴルチェなどとの衣装コラボでも有名なフランス人振付家。私が観た作品も、あえて性差や個別差をなくしてみせる宇宙服のようなコスチュームが凝っていて、その衣服をまとったダンサー10人ほどが有機的にゆっくりとフォーメーションを変えつづける、という最初30分ほどの視覚的インプレッションはそれなりに整えられた美しさをたたえていたのだが。残念ながらその第一印象からの視覚的・思考的・身体的な広がりがあまりなく、全体を通して「雑駁な思考の切片をあつめて一本の舞台を作りました」という感じでアートとしての強度は低かった。
(2)ベルタオは現在二十代後半の若いブラジル人コレオグラファー。ヒップホップの動きをコンテンポラリーダンスに適応させたことで、いまどこのフェスティバルでも若手筆頭株の売れっ子だ。評判どおり感心したのはヒップホップダンサーの風来坊な身体をガラス細工のようなディテールまで抑制してみせた職人的手腕や、エゴを剥きだしにするヒップホップのアチチュードを薄衣で覆って個人力よりも集団力でみせるコレオグラフを作り上げたこと。ただこれらの美点は裏を返せば、ダンサーのプリミティブに躍動的な身体美を去勢し、個々の体が生みだす情報量を漂白洗浄してむりに人工的な型を押しつけたともいえる。なので美点も五分なら欠点も五分。まだ若いので将来的に化けてくれることを期待したい。
Régine Chopinot/Cornucopiae http://www.cornucopiae.net/
Bruno Beltrão/Grupo de Rua de Niterói http://www.grupoderua.com/
(December 23, 2008)
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